ファイナルステージの模様
中学2年の時に先輩の影響でプログラミングを始め、持ち前の集中力で国際情報オリンピックなど国内外の競技大会で入賞を重ねている。世界最大級のプログラミング大会「トップコーダー」で、国内でも数少ない高成績者「レッドコーダー」の称号を持つ強者だ。
全問正解の意気込みで臨んだ最終審査で見事に優勝、MVPとのダブル受賞に「取れるとは思わなかった。うれしい」と喜ぶ。
医師である父にならい今春、東京大理Ⅲに進学した。学業とプログラミングの両立を目指し、生活に役立つアプリ作りにも挑戦する。「将来は医療とITを横断する仕事で社会に貢献したい」と笑顔で夢を語った。
「みんなで協力したからこそ、優勝できた」. 3人は発想力豊かなゲームが数多く並んだ同部門で栄冠をつかみ、喜びを分かち合った。
制作したゲーム「バードアドベンチャー」は3人の好きな動物、鳥を主人公にした。遊ぶ人は画面内で鳥を動かし、次々に出現するコウモリや魔女のキャラクターをよけて進む。最後に現れる巨大な飛行機との戦いに勝つとクリアとなる。
ゲームは3人でアイデアを出し合い、約1カ月かけて完成させたゲームを進めると鳥のキャラクターが強そうな見た目に変化するなど物語性を持たせ、演出を工夫した。
ファイナルステージの発表では手を振りながら笑顔で登場。冒頭、滑らかな英語であいさつして来場者を驚かせた。その後も落ち着いて説明を終え、ゲーム内容とともに高い評価を受けた
角田さんは「頑張ってきたかいがあった。夢じゃない。本当に最高です」と喜んだ。2人は、地域の不審者情報を地図上に表示する防犯系アプリを開発。警察や学校のメルで配信される不審者情報をより分かりやすく示して地域で共有したいと、昨年末から開発を進めてきた。
特徴の一つとして、アプリと街にある防犯灯が連動するシステムを提案した不審者の位置が登録された場所から一定の距離内の防犯灯が赤く光る仕組みで、スマートフォンを見なくても不審者情報が分かり、地域に注意を促せる」と主張。実社会との連動性について、審査員から高い評価を受けた角田さんは「システムを実装して社会に出せるよう頑張りたい」、椎名さんは「開発を通じてプログラミングの楽しさを知れたアプリを形にできて良かった」と話した。
電算部に所属する同級生同士で出場。大会では交互に解法を考え、コードを打ち込む戦略で効率的にプログラムを完成させた。最難度の問題を含めて9ポイントを獲得。内田さんは「腕試しのつもりだったのに、この成績は予想外」と笑顔。
外部の大会への挑戦は初めてで、他大学の学生や高校生との交流が刺激になったという。受賞を励みに、山田さんは「組み込み制御技術を競うETロボコンにも出場したい」と目標を見据えた。
〈副賞·ノートパソコンThink Pad〉
大好きな納豆を身近に感じてもらおうと、納豆をかき混ぜるゲームアプリを開発。実際の納豆を使ったパフォーマンスでも会場を沸かせた2人は「大きな自信になったアプリをより良くして世に出したい」と喜んだ。
〈副賞. JINS MEME ES〉
ファイナリスト最年少。妹の結ちゃん(5)のため、楽しく算数を学べるゲームを作った。簡単な足し算が出題され、正解するとメダルを獲得できる。「次はアクションゲームを作ってみたい」と声を弾ませた。
〈副賞・「まねっきー」巨大ぬいぐるみ、図書カード〉
親友同士で初めて一緒に作ったゲームは環境問題がテマ・海や川に現れるごみを掃除機で吸い取りきれいにする。松村君は「入賞はうれしかったけど優勝できず悔しい」。橋本君も「来年も頑張りたい」と意気込んだ。
〈副賞. NECノベルティグッズ、図書カード〉
「難しかったが、学校で習ったことを使える問題から解いた」と振り返る。中之条高化学部の活動でプログラミングを始め、大学進学後に本腰を入れて学ぶ。手に負えないほど膨大なデータもコードを打てば簡単に処理できるのが魅力。「改良するのも楽しい」とほほ笑んだ。将来はプログラミングに関連する職業を目指す。
〈副賞, NEC製LaVie Tab〉
クラスメートの3人で結成した。事前にサンプル問題を解き、LINE (ライン)で連絡を取り合いながら対策を重ねてきた村田さんは「最初に文字コードの設定ミスがあり、パニックになってしまったが、挽回できてうれしい」と笑顔。竹田さんは「3人で楽しくやれた」、上原さんは「卒業のいい思い出になった」と喜んだ。
〈副賞, Philips Hue go〉
「自分のプログラミングを理解しているのは自分だけ」との思いから、1人での参加を決めた岩沢さん。競技序盤は問題との相性が合わず、「1時間近く問題が解けなかった」と振り返る窮地を救ったのは、高校時代に遊びの中で身に付けた知識。「部活の合間にやっていたことが役立った。受賞は奇跡に近い」と笑顔を見せた。
〈副賞·iPadPro、Dysonハンドクリーナー〉
ゲスト
米国出身のお笑い芸人でIT企業の役員も務める厚切りジェイソンさんが特別ゲストとして登場し、会場を盛り上げました。
米国イリノイ大でプログラミングを学び、もともとIT企業に入社するために来日したジェイソンさん。冒頭、腕を高らかに上げ「ジョブズを目指しましょう!」と熱いエールを送ると、会場は大きな拍手に包まれました。
テクニカル部門の実況解説では、出題された12問のうち2問の問題に挑戦。「芸人といえば、プログラミングの解説ですよね」と笑いを誘いながらも、難易度の高い問題を分かりやすい言葉で解説してみせ、観客をうならせました。
本県を拠点に活動するお笑いコンビ、アンカンミンカンもゲストとして登場し、軽妙なトークで会場を沸かせました。
アンカンミンカンは、テクニカル部門の熱戦の様子をメイン会場に生中継で実況。真剣な参加者を前に「盛り上がりづらい空気ですが、プログラミング対決を盛り上げていくぞ。エイエイオ-!」と声を上げると、勢いよく拳を突き上げました。
解いた問題の数と難易度を示す風船がスクリーンに映し出されると、「ハイテクなプログラミングにアナログなシステムが使われている」などと、持ち前のセンスで笑いを誘いました。
本県のご当地アイドル、あかぎ団は舞台中央のスクリーンに映し出されたボーカロイド(音声合成技術)の人気キャラ クター·IA (イア)とともに登場し、プログラミング技術で動くアイドルとコラボレーションしました。
IAは澄んだ歌声で「LOVE DRIVEJを"熱唱"。あかぎ団は、IAと同じ衣装で息の合ったパフォーマンスを披露し、会 場を盛り上げました。
ブログラミング技術で人間さながらに動くIAの切れ味あるダンスに、会場からは「どうやって動いているの」「人間み たいでかっこいい」などと、大きな歓声が上がりました。
プログラミングの楽しさや大切さを多くの人に伝えようと、競技風景などをインターネットで生中継し、全世界に発信しました。
映像配信プラットフォーム「FRESH!」と動画共有サービス「USTREAM」で計2万5千人以上が視聴。
堂々と発表する子どもたちや、真剣なまなざしで競技に打ち込む出場者の様子を1日午後1時から同4時半まで映しました。
ゲストのお笑い芸人、厚切りジェイソンさんらが盛り上げた会場の熱気もそのまま放映し、会場内でも、来場者が大型画面やスマートフォンで生中継を視聴する姿が見られました。